常に高い人気を誇るミニチュアダックスフンド。
ではダックスフンドという犬種は、どこで生まれ、どのような歴史を辿ってきたのでしょうか?
ここでは、ダックスフンドの歴史について詳しく解説していきます。
ダックスフンドの原産国(先祖)は?
ダックスフンドの原産国はドイツといわれています。しかし、この読み方は英語読みで、ドイツ語の発音では『ダックスフン“ト”』と、最後が濁りません。
日本の畜犬団体『JKC(ジャパン・ケネル・クラブ)』では、英語読みの『ダックスフンド』と表記されていますが、どちらの読み方でも間違いではありません
ダックスフンドの英語名や体高などの基本情報
英語名 | DACHSHUND |
---|---|
原産国 | ドイツ |
体高(胸囲) | スタンダード:35cm~ ミニチュア:30cm~35cm カニンヘン:~35cm |
性格 | 友好的、落ち着きがある、情熱的、辛抱強い |
特徴 | 胴長短足、引き締まった体格、面長、長いマズル、垂れ耳、アーモンドアイ、発達した胸 |
下記のページでは、ダックスフンドの性格について詳しく解説しています。合わせて、毛色や種類、飼い方についても紹介しているので、これからダックスフンドを迎えようと考えている方は参考にしてみてください。
【獣医師監修】ミニチュアダックスフンドの飼い方。お迎え前に知っておきたい7つのポイント
ダックスフンドという名前の由来
ダックスフンドという名前は、ドイツ語でアナグマを意味する「ダックス(Dachs)」と犬を意味する「フント(Hund)」が由来とされています。
元々、アナグマのような穴に潜むタイプの獲物を狩るための猟犬として作出された犬種なので、言葉通りそのままの名前です。
ダックスフンドの基礎となった犬種は一般的な体型でしたが、猟に関わり交配を繰り返すことで、少しずつ今の胴長短足の姿になったといわれています。
ダックスフンドの歴史
photo by Tam Tam
ダックスフンドといえば、その名前と特徴的な胴長短足な体型で有名ですが、どのような歴史を辿った犬種なのかまでご存じの方は少ないでしょう。
ここでは、ダックスフンドがいつからいたのか、これまでのどのような歴史を辿ってきたのかを解説していきます。
古代エジプト時代にダックスフンドはいた?
現在確認されている最古のダックスフンドの記録は、古代エジプトの壁画に描かれたダックスフンドに似た犬の姿といわれています。
確実な記録として残っているのは、12世紀頃のスイスで存在が認められている「ジェラ・ハウンド」という、ダックスフンドの祖先はとされる狩猟犬です。
このジェラ・ハウンドが、ドーベルマンとミニピンチュアピンシャーの祖先とされるピンシェルと交配したことで、ダックスフンドが誕生したといわれています。
現在のダックスフンドの体重は、スタンダードでも9kgほどですが、当時は10~20kgほどの体重があったそうです。
ダックスフンドは元々スムースヘアーだけだった
現在のダックスフンドには、「スムース」「ロング」「ワイヤー」という3種の毛質がありますが、元々ダックスフンドの被毛はスムースタイプのみでした。
それが、現在に至るまでに、他犬種との交配を経て、新たな毛質のダックスフンドが生まれました。
まず、シュナウザーやテリアとの交配により、短い剛毛のワイヤーが作出され、15世紀頃になるとスパニエルと交配したロングタイプが誕生しました。
小型化された理由は狩りのため?
現在のダックスフンドはミニチュアが主流なので、小型犬のイメージが強いでしょう。しかし、スタンダードダックスフンドは中型犬に属する犬種なので、そこまで小さくはありません。
では、なぜ小型化させる必要があったのでしょうか。
ミニチュアやカニンヘンといった小型のダックスフンドは、小型の獲物を狩猟するために作出されました。
スタンダードの大きさでは、野ウサギやネズミ、イタチなど小さい動物の巣穴に入ることができなかったため、小型化が行われたといわれています。
下記のページは、最も小さなダックスフンドであるカニンヘンダックスの大きさや特徴について掲載しています。飼い方についても解説しているので、初心者の方はこちらも参考にしてみてください。
日本に来たのはいつ頃?
ダックスフンドが日本に来たのは、19世紀後半の明治時代。これは、ダックスフンドがアメリカに渡った時期とほぼ同時で、本来の狩猟犬としてではなく、愛玩犬としての需要が理由でした。
しかし、当時はまだ一般的とはいえず、広く世間に認知されたのは1995年になってから。その後人気に火が点き、JKC(ジャパンケネルクラブ)が公開したデータによると、ミニチュアダックスフンドの飼育数は2018年で19,546頭。これは、トイプードル、チワワに次いで飼育頭数が多くなっています。
まとめ
ダックスフンドは、ドイツ原産の猟犬です。しかしそれ以上に、多くの方が考えるよりも、ずっと昔から存在が確認されていた犬種ということは驚きではないでしょうか。
今回の記事をご覧になることでダックスフンドへの理解を深め、今まで以上に可愛がってあげてください。
下記のボタンからは、ブリーダーさんが愛情をこめて育てているミニチュアダックスフンドの子犬をご覧いただけます。気になる方はこちらもチェックしてみてくださいね。
著者/ブリーダーナビ編集部