ビーグルは、小柄ながらも猟犬として活躍していた犬種です。そのため運動能力が高く体力もあるため、毎日の散歩は欠かせません。
本記事では、豊富な運動量が必要となる、ビーグルの散歩について解説していきます。
ビーグルの子犬の散歩はいつから?
子犬を迎えても、すぐに散歩に出かけられるわけではありません。
生後2~3ヶ月の子犬は、母犬の初乳からもらった免疫が徐々に失われ、感染症にかかりやすい状態になっています。そのため、まずはワクチンを接種して病気に感染するリスクを減らす必要があるのです。
つまり愛犬の散歩は、ワクチンプログラムを終えて獣医師から「散歩しても大丈夫」という許可が出てからデビューになります。
ビーグルに必要な運動量「散歩時間と回数は?」
元々猟犬として活躍していたビーグルは、とても活発で運動好き。
意外かもしれませんが、とてもしっかりとした骨格に筋肉質な体をしており、体の大きさの割に運動量が多い犬種です。
1日1時間を目安に
ビーグルは猟犬ということもあり、高い運動能力とスタミナを持っています。そのため、1日にの散歩時間も小型犬としては長く、1日1時間程度が必要です。
この散歩時間を朝と夕、2回に分けて各30分ずつ散歩をさせましょう。また、週末に広い公園やドッグランなど、思い切り走ることができる環境で遊ばせてあげられるのが理想です。
ストレス発散のためにも散歩は大切
散歩はビーグルの運動欲を満たすためだけでなく、外の空気に触れることでストレス発散にもなります。それでなくても、運動好きなビーグルにとって運動不足はストレスの原因になるので、無理でなければ毎日散歩には連れて行ってあげましょう。
散歩はただ歩いているわけではありません。外の環境に触れることで五感や頭を使うため、家の中とは違う刺激を得ることができます。
お散歩に必要なものは?
ワンちゃんとの散歩は、人間の散歩とは違いさまざまな準備が必要です。首輪やリードなど、周囲へ迷惑をかけないためだけでなく、愛犬を安全に散歩させるためにもグッズは買い揃えておかなければなりません。
ここでは、何を買い揃えどんな準備が必要なのか確認していきましょう。
首輪とハーネスはどちらがいい?
リードはワンちゃんとの散歩で欠かせないグッズです。
リードをワンちゃんに装着するためには、首輪かハーネスを身に着けさせる必要があります。首への負担を考えるとハーネスがおすすめですが、まずは首輪である程度散歩に慣れさせると良いでしょう。
首輪はリードを通して直接的に飼い主の意図が伝わるので、ハーネスよりもしつけに適しています。もちろん無理矢理引っ張るなどの行為は厳禁なので、愛犬に負担をかけないようにしつけてあげてください。
そのうえで、散歩に慣れてきたらハーネスに変えると良いでしょう。
リードの選び方は?
リードはとても種類が多いので、初心者の方はどんな物を選べば良いのか迷ってしまうでしょう。
初心者であれば、基本的に強度が十分で伸縮しないタイプのものがおすすめです。
伸縮するタイプは便利な反面、慣れないとワンちゃんの行動を抑止するのが難しいので、ある程度慣れてから使うと良いでしょう。
そのほかに必要なものは?
リードや首輪・ハーネスの他にも、散歩に必要なものがいくつかあります。
例えば水分補給用の水やしつけなどに使えるおやつ、排泄物処理用のうんち袋やペットシーツなど。これらは専用のポーチなどに入れて持ち歩くと良いでしょう。
また、夜間の散歩用にライトなども用意しておくことをおすすめします。
散歩をする際に気を付けたいこと
安全な家の中とは違い、散歩は危険がたくさんの外の世界を歩くことになります。愛犬を守ってあげられるのは、飼い主であるあなたしかいません。
では、どんなことに気を付ければ良いのでしょうか。
散歩デビューの前に社会性を身につけさせよう
上述したように、子犬が散歩できるようになるのはワクチンプログラムを終えてからになりますが、社会化の観点から、それ以前にも外の世界を体験させてあげたいところです。
生後3〜12週齢期は【社会化期】と呼ばれ、まだ恐怖心が芽生えておらず、好奇心の赴くままに物事を吸収してくれる期間になります。この期間いどれだけ多くの物事を経験させてあげられるかで、その後の成長に大きく関わるでしょう。
しかし、ワクチンプログラムを終えないと散歩はできないので、それまでは自分で歩かせずに獣医師さんに相談のうえ、抱っこ散歩で外の世界を体験させてあげてください。
リードと首輪に慣れてもらう
ワンちゃんの中には、リードや首輪に抵抗を示す子もいます。
そのため、いざ散歩に連れて行ってリードや首輪を嫌がらないように、社会化期に慣れさせておくと良いでしょう。いきなり装着して外に連れ出すのではなく、まずは触らせることから始めて、それができたら少しずつ装着できる時間を延ばしてください。
まずは短い時間から
最初から長時間の散歩をするのは、愛犬に無理をさせることにもなりかねないので、まずは10分程度の短い時間・距離から始めましょう。
また、交通量や通行人が多いと、落ち着きがない子だと刺激が多いので、比較的落ち着いて歩ける時間帯に出かけてください。
そのうえで、散歩後のワンちゃんの様子をみながら、まだ元気が余っているようなら少しずつ距離と時間を延ばしていきましょう。
あまりにも短い時間で疲れているようなら、どこかに不調を抱えている可能性があるので、一度診察してもらってください。
拾い食いには注意
散歩中のワンちゃんで注意したい行動の1つに、拾い食いがあります。
基本的に、ワンちゃんには何でも口に咥える習性があり、特に子犬のうちは道端に落ちている物全てに興味を示すといっても過言ではありません。
そのため、口にしたものを取り合えず食べてみたり、その気はなくても飲み込んでしまう恐れがあります。
食べてしまった物によっては、軽くても下痢や嘔吐、最悪生命を失ってしまう大事になってしまうので、気を付けなければなりません。
雨の日でも散歩は必要?
ビーグルにとって散歩は欠かせない日課ですが、天候が悪い日など、外に出ることをためらうこともあるでしょう。たまの雨であれば、「1日くらいいかなくてもいいか」となりますが、梅雨時など長い間悪天候が続くと、そうはいきません。
そこで、よほど天候が悪く外に出ることも難しいわけでなければ、レインコートなどの雨具を利用して散歩に出かけると良いでしょう。
中には雨や雨具を嫌う子もいますが、将来的なことを考えて、早い段階で慣らしておくことをおすすめします。
散歩のしつけは?
ワンちゃんを飼ううえでさまざまなしつけが必要になりますが、安全に散歩するためにもしつけは必要です。
愛犬をしっかりしつけてあげるのは、飼い主としての義務なので、周囲への配慮のためにも愛犬の安全のためにも、しっかりしつけてあげましょう。
引っ張るのを予防するしつけリーダーウォーク
散歩中のワンちゃんの問題行動の1つに、【引っ張り癖】があります。引っ張り癖は、度を超すと周囲に迷惑をかけるだけでなく愛犬を危険に晒すことにもなるので、【リーダーウォーク】を覚えさせると良いでしょう。
リーダーウォークとは、飼い主の隣を定位置として愛犬が足元に寄り添う歩き方です。
これを身につければ引っ張りを止めさせるだけでなく、飛びつきや飛び出しも予防できるので、トラブルを未然に防ぐことができます。
拾い食いを防ぐには
散歩中の拾い食いを防ぐためには、常に飼い主を意識させ、許可なく物を口に咥えないようにトレーニングしましょう。
また、「まて」などの指示で、すぐに行動を止めるように、基本的なしつけはしておく必要があります。拾い食いをしそうになったら、名前を呼んで意識を逸らすのも有効です。
こうしたしつけに加えて、しつけだけではなく愛犬の行動に注意を払いつつ、拾い食いしそうな物が落ちていないか観察するようにしてください。
散歩嫌いな子はどうすればいい?
基本的にビーグルは散歩好きな犬種ですが、中には散歩嫌いな子もいます。また、散歩自体は好きでも、何かしらの理由があって散歩に行きたがらなくなることもあるでしょう。
ここでは、愛犬が散歩に行きたがらない場合の対処法を紹介します。
ワンちゃんが散歩を嫌がる理由
特定の場所で立ち止まるようであれば、その先に何か苦手な物や事があるのかもしれません。
無理に引っ張って歩かせようとするのは逆効果なうえ、ケガのリスクも高まり、余計に散歩を嫌いになりかねません。サイズを見直したり慣れさせたりすることから始めましょう。
ある種の要求行動なので、渋ったからおやつをあげたり抱っこして上げたりすると、それ以降も甘えてるようになるでしょう。
犬は我慢強いので、こうした体調不良に気付いてあげるには、日頃から飼い主がよく観察してあげることが重要です。
嫌がる場合の対処法
また、高齢になったら、高低差や段差がある道を避けて、少しでも歩きやすい道を選んであげましょう。
最初は一時的な対処にしかなりませんが、繰り返すことで少しずつ改善が期待できます。
まとめ
ビーグルは元が猟犬ということもあり、とても運動量が豊富な犬種です。毎日の散歩はもちろん、定期的に思い切り走り回れる環境で遊ばせる時間を作ってあげるのも大切になってきます。
今回の記事の内容を元に、旺盛な運動欲を満たしてあげましょう。
また、下記ページで解説している「ビーグルの飼い方」も参考になれば幸いです。
ビーグルの性格や特徴とは?初心者向け飼い方について
著者/ブリーダーナビ編集部